クロスオーバーネットワーク(セパレートスピーカーの場合)
 

 
 
 
・ヘッドユニット
・スピーカー
・ネットワーク
・アンプ
・プロセッサー
・ケーブル
などなど・・・どれか1つでも変わると音質は変化します。
 
音質の変化として最大級に変わるのが、やはりスピーカーです。
他の機材を変えると、当然音質は変化しますが、スピーカーを交換した時ほどではありません。
 
ヘッドユニットで周波数の調整機能が有る場合、スピーカーごとの周波数の調整1つでも鳴り方が変わります。
絶対に「コレ!!」という決まりはありませんので、オーナー様の好みの音質に調整する事が出来ます。
ただ、好みの音質に調整するのが難しく、何度も何度も調整を繰り返します。昨日満足していたのに、今日はなんだか気に入らない・・・や、もっと良い調整があるはずだ・・・と、なかなか定まらないまま悶々としているといった方も多いです。
 
 
音質の変化は交換する機材の相性にもよります。
スピーカーのネットワークを別の物に交換しようとする時、何を基準に交換すればよいでしょうか?


まず、スピーカー自体の再生周波数と抵抗値(Ω)を確認します。
が、市販のパッシブネットワークならば、よほどのスピーカーでない限り(接続はもちろん間違えない事を前提とし)ネットワークの交換によりスピーカーを(特にツイーター)破損させる・・・といった事はありません。
クロスポイントがツイーターの再生周波数や推奨ポイントと大幅に違うと、やはり違和感のある音になったりしますが市販のツイーターでは、よほど特殊な物でない限り、クロスポイントの違いでツイーターを破損させる事はありません。
抵抗値(Ω)に関しては、スピーカーと同じ値の物を選ぶのが無難です。。。


ネットワークを自作する場合は、上記に当てはまりませんが。。。


ネットワークを変えることによっても音質に変化があります。よく分からない場合もあれば明らかに良くなる場合など、交換するネットワークの使用パーツによって違います。

スピーカーに付属しているネットワークは、やはりそのスピーカーの再生周波数や特性に合わせて作られていますので、付属のネットワークが一番だと思いたい・・・のですが、それぞれの企業の事情・・・によってそうでない場合もあります。


スピーカーは良いのに、付属のネットワークはお粗末な作りの物もあります。見た目の善し悪しではなく使用しているパーツ自体の問題です。
見た目に騙されないように、使用しているパーツを十分に見極めるべきです。。。


そもそも、セパレートのスピーカーに付属のネットワークが付いているのに、なぜネットワークを変える必要があるのか???ですよね。


付属のネットワークが箱形(基盤タイプ)のネットワークではなく、小さな抵抗だけのごくごく控えめなネットワークだったら・・・
もし、箱形のシッカリとしたネットワークに変えると、音質も良くなるのではないか?と思うのは当然の事です。
 
ただし、箱型のネットワークでも外装だけが立派で中身は残念な物もあります。

クロスポイントを変更する事によって、音の出方の変化を試してみたいなど、理由は様々ですが、交換を考える場合、何かしらの不満があるのは事実ですが、その不満要素はネットワークだけが問題とは限りません。
実はミッドレンジがシッカリと鳴っていないために感じる不満だったというのがオチの場合もあります。

市販のネットワークでは高域では2.5kHz以上からというのが多いです。
メーカーやスピーカーのシリーズによってばらつきがありますが、2WAYシステムではクロスポイントは2.5kHz~4kHz台が多く、それ以上のクロスポイントのネットワークもあります。

ヘッドユニットやプロセッサーなどで、周波数の調整が出来る場合は、この付属のネットワークは外しても特に問題はありません。
ただし、ツイーターに低域が流れないように、鳴らす前にある程度の周波数調整は行って下さい。
最近ではヘッドユニットやプロセッサーを使用する事を考慮して、あえて付属のネットワークを簡素化又は、ネットワークレス化されている場合もあります。


クロスオーバーネットワークは、その製品ごとに独特の味がありメーカーやシリーズによって味わい(音質)が変わります。
ヘッドユニットやプロセッサーで調整するなら、付属のネットワークを外した方が音質的には良くなりますが、逆にネットワークを外さないのであればヘッドユニットでの周波数の調整は行わない方が良くなります。
ネットワークの味わいをそのまま出す事が出来ます。


ネットワークを取り付けた上にヘッドユニットでさらに周波数の調整をすると、表現的にはフィルターが2重に掛けられたようになってしまい、ネットワークの効果もヘッドユニットの調整の効果も、どちらもが正確に発揮出来ずに中途半端な状態となってしまいます。

ネットワークを使用していてヘッドユニットでも調整をしている場合はヘッドユニットの調整はOFFにしてみてください。
まるでスピーカーを変えたかのような大きな変化はありませんが、必ず分かる程の変化はあります。