中古車売買のトラブルについて
中古車売買のトラブルについて、よくあるのは「事故車」であるにも関わらず「無事故車」として販売されていた・・・
走行距離が改ざんされていた・・・
などですが、今回のトラブルは購入した中古車ではなく手放した車輌に関してのトラブルです。
わりと大きく展開している中古車屋さんでの実際にあったトラブルです。
お客様(Aさん)は、中古車屋さんで気に入った中古車を見つけたので購入しました。
売買契約書にもサインし、その時乗っていた車も下取りもしてもらい、購入した中古車は滞りなく納車されています。
そして、年が変わって6月に入る頃、手放したはずの車の自動車税の納付書が届きました。
もちろん、何かの間違いであると思ったAさんは、自動車税は支払わずにそのままにしていましたが、何となく気になったので、10月頃に中古車を購入した店舗と担当者へ問い合わせをしてみました。
すると、Aさんの売買契約では下取り車は「無し」となっているようで、実際Aさんが持っていた控えの売買契約書の書類にも下取りに関する記載は一切ありませんでした。
中古車屋さんの従業員が会社には報告せずに、独自で車を横流ししたようです。
そして、その相手も悪かったようで、名義変更を行わず現在に至っているといった感じです。
問題の中古車屋さんの担当者は、Aさんに
「とりあえず10月までの自動車税を分割でもいいので払った方が良い・・」
と、全く意味不明な事を言って、さすがにAさんもその担当者さんは信用が出来ないので、それ以上の話しはしていないそうです。
中古車屋さん自体も、対応が悪く逃げ腰のようです。。。
この問題では、車検の満了時期によっても変わりますが、最大で2年間に渡ってAさん名義のまま見知らぬ誰かがAさんの車を乗り続ける事が可能という事です。
それに、名義変更を行わず現在まで至っているという事は、そもそも信用出来ない人で、車検満了後にも無車検で乗り続ける可能性もあります。
Aさんが出来る対策としては、普通車の場合では管轄の県税事務所にて経緯を説明し、納税証明書の第三者宛発行を停止する手続きを行うこと。
現時点では、次の車検が受けられないようにするといった対策しか出来ず、書類上での所有者は現在でもAさんのままとなります。
納税証明書の第三者宛発行の停止とは、普通車の場合、各陸運局内で納税証明書を自動発行出来る機械があり、紙の納税証明書が無くても、その機械で発行が可能となっています。(もちろん、自動車税を支払っている事が前提ですが)
その機械での発行を停止する手続きとなります。
納税証明書の第三者宛発行を停止する手続きをしなかった場合、Aさん名義のまま次の車検を受ける事が可能となります(車検満了時期によって異なりますが、自動車税を支払っている事が前提です)
ただ、この場合は正規に車検を受ける事が出来なくなるというだけで、無車検のまま乗り続ける事は可能です。
Aさん名義のままで起こるその他のトラブル
駐車違反などの通知も全てAさんの所にきます。
交通事故やその他犯罪にAさんの車が使用されたりなど、所有者であるAさんの所にまずは連絡がいくことになります。
Aさんの車で何らかの事故があった場合、所有者であるAさんに損害賠償の請求が来る可能性も無いとはいえません。
中古車屋の担当者が会社に無断で行った事でも、従業員である以上は会社に責任がありますので早急に対応をしてもらうのが一番ですが、逃げ腰の場合はいち早く訴訟の準備を行った方が良いでしょう。
中古車屋さん及び横流しをした従業員自身でも、Aさんの車の行方を追うのは困難かと思います。なぜなら、従業員が車を渡した相手がそのままAさんの車を乗っている可能性は低いかと思います。
今回の状況からして、これは予想ですがAさんの車は海外に輸出されている可能性の方が高いかもしれません。
日本国内で犯罪に使用されるよりはマシなので、こちらの方が良いかと思います・・・
どちらにしても、ご自身名義の車が何に使われているのか分からない状態で過ごすのは、精神的にもかなりの苦痛なので、このようなトラブルが起こらない為の事前対策として
下取り車の名義変更について、可能であれば中古車の購入代金の一部は下取り車の名義変更後に支払うなどの特約を付けて契約するのが一番です。
中古車屋さんの契約内容ばかりが全てではありませんので、何らかの希望を伝えるのが良いかと思います。
名義変更に関して、中古車購入代金の一部を下取り車の名義変更後に支払う事が了承されない場合は、逆に名義変更を期間内に行わない場合、損害金としていくらか設定した契約を交わすという方法もあります。
そして名義変更後は、変更を確認出来る書類を必ず郵送などしてもらいご自身で確認を行う。
上記の内容を了承しない中古車屋さんでの契約は、そもそもしないのが一番ですが。。。
万一、トラブルに遭った時にすぐに情報を伝える為にも、手放す車の車検証のコピーは次の年の自動車税の納付時期までは保管しておいた方が良いかと思います。
上記は、個人間での車の売買で多いトラブルなのですが、中古車屋さん経由で、このトラブルが有ること自体が信じられません。
もう一つ、最近よく聞くのが買い取りなどの場合で、車の情報を包み隠さず申告しているにも関わらず、後日連絡がきて何らかの不具合などが見つかった為との事で、すでに決まったはずの買い取り価格の減額や、その分の返金を求められるパターンです。
車を買い取り業者に渡してしまった後で価格の変更による返金や減額などを業者から言われてしまった場合は、すぐに承諾せずに、可能であれば車の返却や契約の解除を申し入れ、本当に指定箇所に不具合が有るのかの確認を行って下さい。
ただ、契約締結後なので業者側が解除や車の返却に応じるかどうかは分かりませんが、業者に言われるがままに返金や減額に応じる前に、一旦冷静に考える事が必要です。
実際にあった事ですが 、上記のように後日何らかの理由によりその分の返金を求められたオーナー様がいましたが、納得出来なかった為、車の返却及び契約の解除を申し入れたところ、買い取り業者側が引き下がったという話しです。
上記内容の中古車屋さん及び買い取り業者さんの情報については、お問い合わせをいただいても公表は致しませんのでご了承下さい。
2021年現在、愛知県内に実在する業者さんとだけお伝えします。